テストの成績にはなんの意味もない!
そして、彼が私に「塾長、僕済々黌に行きます」と宣言してから、入試まではあっという間に過ぎました。
入塾した時の彼の成績は全教科100点満点中の平均30点でした。つまり学年では200番前後だったのです。その彼が最終的に学年でトップ20人に入るようになり、難関高校に合格することができました。どのように彼が成績を伸ばすことができたのかは、本書に書いてあります。ただし、今唯一申し上げるとするなら、この本の表題から連想されますとおり、「ほとんど教えていない」ということです。
私は、この彼の例を通して、全国のお母様方、教育関係者の方々に一番言いたいことは、子供の力を学校のテストで判断するようなことはしてはいけないということです。子供はその指導如何によっては、信じられないような学力向上を達成します。
読者の皆様の中には次のようなにお思いになられた方が多いかもしれません。
「彼は特別にやる気があったんだろう。だから特別な例として考えなければならないのではないか」
しかし、やる気のある子供が全てこのように大幅な学力を開花させることができるでしょうか?
また、やる気が芽生え、それを持続させることは実際問題としてかなり難しいことは教育現場におられる皆様ならご存知だと思います。
そして、彼を例に話をすすめて参りましたが、同様に学力を大幅に伸ばしている子供達を私は多く見てきました。
ここでご承知いただきたいことがひとつあります。
それは、このような大幅な学力向上は、私の塾の指導方針のもとだけで実現できているということでは決してないということなのです。日本各地でこのようなことは起きているのです。
ただ、そのような子供達は、一般的に「人一倍やる気が強い子だった」や「彼はもともと頭が良かった」などとして論理づけられてきたのです。
しかし、そのような結論付けは、結果論であり、その子供達の学力が伸びている過程や環境にはあまり注意がむけられてきませんでした。
私はこの本で、教育者としてどのようにすれば子供達の能力を適切にかつ十分に引き上げることができるかを実践的な経験に基づいてお話させて頂きたいと思っています。
学問に王道はありません。学問において目的を達する為には、ひたすら地道に勉強をするしかないことは皆様異論はないと思います。
経済的に余裕があるなら家庭教師をつけてマンツーマンで学習するのが一番いいと信じて疑わない方もいらっしゃるかと思いますが。私はあえて反対の立場に立っています。
そうです、「子供に勉強は教えるな」という立場に。






